この絵は、1741年フランスのニコラス・アンドレイという人が書いたもので、整形外科医の治療に対する姿勢を巧く表現したものとして、色々なところで利用されています。
整形外科医は、治療に際して、右下にあるように曲った悪い木を切り倒してしまうのではなく、中央にあるように、添え木やロープを使って、何とか真っ直ぐな良い木になるように努力するのが整形外科の治療の本質です。
私は患者さんの治ろうとする「力」を引き出し、治る為のお手伝いをする、添え木やロープの役目をする考えで、毎日の診察を行っています。私は治療方針の選択に当たっては、「自分の家族ならどうする?」と考えて、選択、説明をする様にしています。当院のスタッフも、「すべての患者さんに身内のつもりで」を合言葉に、対応する事を心掛けています。
各個人の持つ自然の回復しようという「気」運(自然治癒の力)と、患者さんが、治りたいという「気」持と、私達が治したいという意「気」で、お互いに努力する時、この三つの「気」が信頼という糸で結ばれ、より良い治療効果が生まれるものと考えています。
昭和47年9月、私が開業した時代は整形外科という言葉の理解が少なく、美容整形と間違われたり、一般外科との区別がつかなかったので、待合室に以下のボードをかかげました。然し何故か、今も取り外せずに吊るしています。
当院は美容整形外科ではありません。
整形外科は身体の躯幹(どうたい)や四肢(てあし)など、体の動く部分の病気を取扱う(ちりょう)専門科です。従って腰が痛くて動きにくい、首が痛くてまわらない・手足が痛い・しびれる・で動かせない場合など色々あります。
整形外科が専門的に治療するものは次の様な病気です。
一般外傷・労働災害(しごとちゅうのけが)・交通災害(こうつうじこ)等による骨・関節・神経・腱(すじ)等の障害・例えば 打撲(うちみ)・挫創(きず)・捻挫(ねんざ)・脱臼(だっきゅう)・骨折(こっせつ)・むち打ち・その他熱傷(やけど)・瘢痕(ひきつり)など
体の各部分の痛み・しびれ・例えば腰痛症(こしいた)・坐骨神経痛(ざこつ)・椎間板ヘルニア・脊椎分離症・変形性脊椎症(せきついのろうかげんしょう)・肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)・むち打ち・頸肩腕神経症候群(くびかたうでしんけいつう)など
四肢の関節の腫れ及び痛み
リウマチ以外の関節の疾患・例えば、化膿性関節炎・変形性関節症(かんせつのろうかげんしょう)・五十肩・骨髄炎カリエスなど
股関節脱臼・斜頸・その他小児マヒ・ペルテス氏病など
以上のように災害による外傷や障害及び種々の痛みを来たす疾患を、受傷・発病から社会復帰迄、が整形外科です。
昭和47年9月
〒811-2205
福岡県粕屋郡志免町別府1-1-6
TEL 092-935-2600
FAX 092-935-3458